むちうち症状は我慢していてはダメ
最終更新日 2024年9月11日
交通事故被害者の方から「むちうちの通院治療」について相談を受けた際に、既に事故日から一定期間が経過してしまったことで、保険の保障で治療を受けることが難しい場合があります。
むちうちを保険の補償で治療を受けるために、むちうちを我慢してはダメな理由を解説します。
目次
むちうちの症状は事故後すぐに出るとは限らない
年々、飲酒運転の厳罰化や自動車の安全技術が進歩し、交通事故件数は減少していますが、まだまだニュースでも芸能人の交通事故、追突事故などの話題がよく取り上げられています。
事故は一瞬で起こりますが、そのあとの後遺症は長く続き、完治するまでの期間には個人差があります。交通事故の衝撃による頭部から首、頸部周辺部位が鞭打つような動きを強いられることによって、痛みと様々な症状を引き起こすことを「むちうち」と認知されています。
整形外科などの病院で診断される場合には、「外傷性頚部症候群」「頚部捻挫」または「頚椎捻挫」など診断名が付けられています。
病院でのむちうちの診断・治療について
むちうちは、靭帯や関節包、筋肉、筋膜などの傷害であるため、外見上あるいはレントゲン検査診断では異常なしとされることも多く、病院・整形外科で診察を受けた際に医師からは「骨に異常はないので、しばらく安静にして、また痛みがひどくなったら来るように」と言われることも珍しく有りません。
病院の医師からこういったことを言われると、患者様自身も「大したことないのかな?」「湿布を貼ってしばらく様子を見ていれば大丈夫?」と勘違いしてしまう方もいらっしゃいます。
むちうち症状は、事故にあったその日にはほとんど痛みも感じず、翌日あたりから症状が現れることが多いのも特徴です。
むちうちの症状は以下のようなものがあります。
- 首筋の痛み
- 背中の張り
- 肩のコリ
- 頭痛
- 吐き気
- 手足のしびれ
- 食欲不振
- その他の症状
以上のように、むちうちの症状は本当に様々です。
むちうち症状を我慢する人が多い理由
上述のようなむちうちの症状があっても、以下のような理由で通院しない方がたくさんいらっしゃいます。
- ・軽いむちうちだから我慢できる
- ・仕事や家事などが忙しく病院が開いている時間に通院できない
- ・通院するのが面倒
- ・保険会社とのやりとりがややこしそう
これらの理由でむちうちの治療を受けずに時間だけが経過してしまうと、多少症状は軽減していたとしても根本的な部分は治っていない状態なので、長く続く後遺症に悩まされてしまうこともあります。
だからこそ、「症状が軽いから」と決して自己判断をせずに専門家に相談することが大切なのです。
むちうちは軽傷であっても完治するまで長期間の治療が必要な場合があります。絶対に我慢せず、後ひびかない、しっかりしたケアをするためには適切な治療・施術を受ける必要があります。
病院が開いている時間に通院が難しくむちうち治療ができない方
『仕事や家事が忙しく病院が開いている時間に通院できない』という理由でむちうちの治療を我慢している方は、病院と整骨院の併用をおすすめします。
整骨院は病院に比べ診察時間が長く、夜遅い時間や日曜日もむちうちの施術が可能な院が多いのが特徴です。
病院・整形外科は仕事が終わった後では閉まっていいたり、日曜日の診察をしていないところが大半なので、整骨院でむちうちの施術を受ける方が多くいらっしゃいます。
病院へ通院するのが面倒でむちうち治療をしない方
『通院するのが面倒』という方の中には、病院でむちうち治療は湿布や薬のみで治ってる実感がない・病院は待ち時間が長い・家から遠く通院しづらいといった理由でむちうちの症状を我慢していると思います。
病院のむちうち治療は治っている実感がない
確かに、病院でのむちうち治療は安静にしてくださいという医師が多く治っている実感がないという方がたくさんいらっしゃいます。
中にはリハビリをしてくれる整形外科もありますが、全部の整形外科がそうとも限りません。
整骨院であれば、むちうちの症状が出ている患部を施術してくれますので、早期に改善したい方は病院と整骨院の併用がおすすめです。
待ち時間が長く病院でむちうち治療をしない
病院・整形外科へはむちうちなどの交通事故の患者様以外にもたくさんの症状・傷病で通院される方がいます。
予約を取っていても待たされる事が多く、それが嫌で病院への通院をやめてしまい、結果むちうち症状を我慢するという交通事故被害者の方がたくさんいらっしゃいます。
整骨院は営業時間が長く、そして病院のように一人の医師が全ての患者様を診るという事が少ないです。
整骨院内に国家資格を持った施術者が複数おり受付後スムーズに施術を受けられる場合があります。(施術者の人数は整骨院により異なります。)
また、交通事故の患者様の施術を優先している整骨院も多く、予約すればほぼ待ち時間なくむちうちの施術ができます。
家から病院までが遠く通院しづらい
むちうちを我慢している被害者の方でも、事故後に一度は病院・整形外科で診察を受けているでしょう。地域にもよりますが、病院・整形外科が家から遠い場所にしかなく継続してむちうちの治療ができずに我慢してしまうという患者様もたくさんいます。
家・職場からの距離が近く通院しやすい病院があればベストなのですが、そう簡単なことではありません。しかし、病院と整骨院の併用も視野に入れればそうではありません。
整骨院の数はコンビニよりも多いので、病院に比べ家や職場などから通院しやすい場所にある可能性が高く、むちうちを我慢せずに施術できるでしょう。
整骨院でのむちうち施術は医師の許可が必要
整骨院は病院に比べ通院しやすい理由はたくさんありますが、整骨院でむちうちの施術を受けるには医師の判断がいります。
整骨院では診断ができないので、まだ治療の継続が必要かどうかの判断を医師に仰ぐ必要があります。
そのため、整骨院でむちうちの施術を受けるにしても最低でも月に一回は病院・整形外科で診察を受けなければなりません。むちうちは外からみても症状が分かりづらいので、少しでも痛みや違和感が残っていればきちんと医師に伝えましょう。
もちろん、むちうちの症状が完全に治まったという方は、こちらもきちんと医師に伝えなければなりません。
むちうちの症状に気付くのは、他の誰でもなく被害者自身です
「首筋や背中が張っている」、「肩が凝っている」などの症状は、日常生活でも起こるような身近なことと言えますが、交通事故後に酷くなってる、いつもの感じとは違うとご自身の身体を追究することが、大切なポイントです。
むちうちの症状を我慢して事故から時間が経ちすぎると、交通事故とむちうちの因果関係が認められず保険会社の補償を受けることができなくなる事が多々あります。
そのため交通事故の被害にあったら、すぐに病院へ医師の診断を受ける事が重要です。