むちうちを早く治すには?症状はどのくらい続く?詳しい対処法もご紹介
最終更新日 2024年9月25日
むちうちは、痛みで首が動かしにくくなるため、仕事や家事などの支障になってしまいます。
適切な処置によって、なるべく早めの改善を目指したいものです。
このページでは、むちうちの早期回復を目的として、次の項目がわかるようにまとめてあります。
- むちうちの主な原因
- 一般的なむちうちの治療方法
- むちうちを早く治すためにできる、セルフケア方法(対処・予防法)
ぜひ最後までお読みになり、むちうちの早期改善に役立てていただければと思います。
目次
むちうちの原因について
むちうちが発生するのは、日常生活においてどのようなシーンが挙げられるのでしょうか?
こちらでは、むちうちの主な原因をご紹介いたします。
むちうちとは
むちうちとは、突然の衝撃によって頭部が激しく動き、首まわりの組織を痛めてしまった状態をいいます。
負傷時に首がムチのようにしなるため、この名前で呼ばれていますが、正式な傷病名ではありません。
医師の診断では「外傷性頸部症候群」「頚椎捻挫」「頸部挫傷」などと呼ばれます。
交通事故が原因のむちうち
むちうちは、交通事故での発生が多いです。
例えば後ろから追突された際、頭部は後ろに振られます。
その反動で今度は頭が前に振られ、首が正常の可動域を超えて屈曲することで、頚椎周辺の組織を痛めてしまうのです。
また後方からだけではなく、横からや正面からの衝突においても、頭は大きく振られやすくなっています。
スポーツが原因のむちうち
ラグビーやアメフトといった、コンタクトスポーツでの激しい衝突によって、頭が強く動かされることがあります。
また、スキーやスノーボード、スケートなどによる転倒も、首が強くひねられる原因に挙げられます。
転倒が原因のむちうち
普段の生活においても、濡れた床に足を滑らせたり、段差でつまずいたりして転倒した際、頸部を強く捻ってしまうことがあります。
その他、「ジェットコースターの急発進」や「子供が突然ぶつかってきた」といったシーンでむちうちが発生する場合もあります。
むちうちの主な症状
交通事故による症状の中で最も多いと言われている「むちうち」には、首の痛みだけでなく他にも以下のような症状が出ることがあります。
- 首・頭部・頚椎・腕の痛み
- 首・肩・背中の違和感
- めまいなどの視機能障害
- 頭痛
- 発熱
- 倦怠感
- 吐き気
- しびれ
- その他にも衝撃度合いや事故内容により、発症する症状が多数あります
このように、一見交通事故とは関係ない症状と思われるものもありますが、事故後に発症したのであれば、医師による診断を受け適切に治療することが早期回復にとって大切です。
むちうちを早く治すには
個人差はありますが、むちうちが回復するまでは、およそ3ヶ月ほどかかるとされます。
しかし、適切な処置を行わずに放置していると、症状を長引かせる可能性もあるのです。
こちらでは、むちうちを早く改善するための治療法について、詳しくご紹介いたします。
むちうちはどこで治療するのか?
むちうちになった際、治療を受ける場所としては主に「整形外科」と「接骨院・整骨院」が挙げられます。
各々でどのような治療・施術内容について解説します。
整形外科と接骨院・整骨院の違い
交通事故の被害に遭った場合、まずは整形外科を受診し、レントゲンなどによる検査をし、医師から正確な診断を受ける事が大切です。
整形外科では、「レントゲン等による検査」「痛み止めや湿布薬の処方」「診断書の発行」が可能です。
診断書は今後、整骨院へ通院する際にも必要になる場合があるため、念の為コピーをとっておきましょう。
整骨院では、柔道整復師による「リハビリ」「手技療法」「電気療法」などの施術を受けることができます。
整形外科でのむちうちの治療方法
整形外科における、むちうちの治療は「湿布や痛み止めなどの処方」がメインで、薬で痛みを抑えつつ、回復を待つというのが、医療機関の基本的なスタイルです。
※理学療法士や柔道整復師がいる院では、軽い手技(もみほぐし)が行われる場合もあります。
接骨院・整骨院でのむちうちの施術内容
接骨院・整骨院では、患部に直接施術を加えていきます。
電気施術や手技(もみほぐし・矯正など)を施し、患部の治癒力を高めていきます。
整形外科と接骨院・整骨院の使い分け方
急性期の痛みが強い時期は、湿布や痛み止めの薬などが有効です。
しかし、安静にしているだけで、首の緊張や頚椎のゆがみなどを残していると、症状が取りきれないことが多くなっています。
また、痛みやしびれ、頭痛などが後遺症として残り続ける場合もあります。
そのため、むちうちを早く治したい場合は、整形外科に加えて、接骨院・整骨院での施術を受けることがおすすめです。
むちうちの痛みを軽くするために自分で出来ることとは?
むちうちの痛みをできるだけ早く回復させたい場合は、ご自身でもセルフケアしていく必要があります。
こちらでは、お身体の状態に合わせたセルフケア方法を、ご紹介していきます。
むちうちは自分で治せる?
- 車が少しへこんだ程度の事故だった
- 尻もちをついて、軽く首をひねった
これらのように軽症のむちうちでは、安静にしているだけで自然と回復するケースがあります。
しかし、多くのむちうちは、非常に大きな外力を受けて発症しています。
そのため、ご自身だけのセルフケアでは改善が難しいと言えます。
以下でご紹介する方法は、接骨院・整骨院の施術と合わせるようにしてください。
眠れないくらいむちうちが痛い場合の対処法
痛みによって眠れない場合は、痛み止めの薬を飲んだり、患部に湿布を貼ったりする方法があります。
特に急性期では、夜間に痛みが強まりやすくなっています。
日中とは違って、安静時には痛みに意識がフォーカスしやすくなるためです。
また夜間痛に関しては、蒸しタオルやホッカイロなどで軽く温めると、痛みが緩和する場合があります。
睡眠時の体温低下が、痛みを引き起こすと考えられるためです。
しかし、急性期では炎症を悪化させるおそれがありますので、温めすぎには十分ご注意ください。
日中も痛くて仕方がない場合の対処法
受傷直後(2〜3日間)では、炎症が起きていることが考えられます。
痛みのある箇所に湿布を貼ったり、氷水を当てたりして、炎症を抑えるようにしましょう。
また、急性期が終わっても日中に痛みがある場合は、首まわりを温めると、痛みが軽減しやすくなっています。
慢性期の痛みは、頸部の緊張や血行不良が原因に考えられるためです。
むちうちの痛みを起こさないための予防法について
むちうちの痛みをなるべく起こさないように、日常生活では次のポイントにお気をつけください。
30分を目安に体を動かす
デスクワークやスマホの操作、車の運転など、同じ姿勢が続くと首や肩まわりの血行が悪化してきます。
30分を目安に休憩を入れて、「首や肩をできる範囲で回す」「室内を軽く歩く」などして、同じ姿勢が続かないようにしましょう。
湯船に浸かる
体を温めることで、筋肉の緊張がやわらいできます。
心身がリラックスできるよう、38〜40度ほどのぬるめのお湯に、10〜15分かけてゆっくり浸かることをおすすめします。
※急性期であれば、長めの入浴は控えるようにしてください。
ストレッチを行う
ストレッチによって、頸部の緊張を緩めましょう。
具体的には、次のようなストレッチ方法があります。
- 頭を横に倒し、首から肩にかけての筋肉を伸ばす
- 顔を下に向け、後頭部に両手を当てて、首の後ろ側の筋肉を伸ばす
- 上を向いて、首の前側の筋肉を伸ばす
などです。
お風呂上がりの、体が温まったタイミングで行うことをおすすめしています。
接骨院・整骨院の指示に従う
ご自身でのむちうちのセルフケアも大事ですが、素人が間違った方法で行うと、反対に痛みが広がる可能性もあります。
セルフケアは、専門家からのアドバイスのもとで行うようにしましょう。
軽いむちうちは自分で治せる?治療先やセルフケアの方法について
むちうちは交通事故後、早期の治療・施術が大切です
- むちうちは、交通事故やコンタクトスポーツでの衝突、転倒などで発生する
- むちうちを早く治すには、整形外科や接骨院・整骨院での治療、施術が大事である
- 施術や治療に加えて、セルフケアをすると、よりむちうちの早期改善を目指せる
- 痛みを起こさないよう、ストレッチや入浴などで予防を行うことが大切である
むちうちを早く治すには、首まわりの血行を促し、組織の治癒力を高めることが大切です。
セルフケアを含めて、接骨院・整骨院での施術で、できるだけ早めの回復を目指しましょう。