交通事故で坐骨神経痛になったらやってはいけないこととは?症状を早く治す方法を徹底解説
最終更新日 2024年9月11日
交通事故に遭うと、腰周辺に強い衝撃が加わり、坐骨神経痛を発症することがあります。坐骨神経痛とは、腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫されたり損傷したりすることで起こる症状です。腰やお尻、太もも、ふくらはぎ、足の裏などに激しい痛みやしびれが現れます。
坐骨神経痛は、日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、治るまでに時間がかかる場合もあります。そのため、早期に適切な治療を受けることが重要です。しかし、治療だけでは十分ではありません。自分でできる予防や対策も必要です。
実は、坐骨神経痛のときにやってはいけないことがあるのです。それらを知らずに行ってしまうと、神経の圧迫や損傷を悪化させてしまいます。その結果、症状が強くなったり長引いたりする可能性があります。
この記事では、交通事故で坐骨神経痛になった場合のやってはいけないことと、できるだけ早く治す方法を詳しく解説します。あなたの症状を改善するためのヒントが満載です。ぜひ最後までお読みください。
目次
坐骨神経痛でやってはいけないこと
坐骨神経痛のときには、神経の圧迫や損傷を悪化させないように注意しなければなりません。そのため、以下のようなことはやってはいけません。
重いものを持つこと
重いものを持つと、腰に負担がかかります。特に、床に置かれた重いものを膝を伸ばしたまま持ち上げると、腰周辺の筋肉に負担がかかります。その結果、腰の骨が圧迫されてしまいます。
骨が圧迫されると、骨と骨の間にあるクッションの役割をしている椎間板が飛び出してしまいます。これを椎間板ヘルニアと呼びます。椎間板ヘルニアは、坐骨神経を圧迫する原因の一つです。
重いものを持ち上げるときは、腰に負担がかからないように、膝を曲げて持ち上げることが大切です。また、重いものはできるだけ避けて、必要な場合は他の人に手伝ってもらうようにしましょう。
闇雲に身体を動かすこと
闇雲に身体を動かすと、坐骨神経痛の症状が悪化します。そのため、次のような動作は避けましょう。
- 突発的に動く
- 腰を捻る動作を繰り返す
- 膝を伸ばした状態で前かがみになる
- 腰に負担のかかる無理な筋トレやストレッチをする
坐骨神経痛が出ているときには、痛みの出ない範囲で動くことが大切です。無理な動きを繰り返すと、症状が長引く原因になります。
動かなさすぎる(じっとしすぎる)こと
坐骨神経痛だからといって動かさないままいると、筋肉が硬くなったり血液の循環が滞ったりします。これも坐骨神経痛の悪化につながります。長時間同じ姿勢でいることはよくありません。
坐骨神経痛のときには、適度に身体を動かすことが大切です。特に、座っている時間が長い場合は、定期的に立ち上がって歩いたり、腰や足を伸ばしたりしましょう。また、寝るときは、腰に負担のかからない姿勢で寝ることが重要です。腰にクッションを入れたり、枕を足の間に挟んだりすると良いでしょう。
柔らかすぎるマットレスで寝る
柔らかすぎるマットレスで寝ることも、坐骨神経痛の人がやってはいけないことです。柔らかすぎるマットレスでは、腰のカーブが保たれません。そのため、腰に余計な負担がかかります。また、寝返りを打つときにも腰にストレスがかかります。
坐骨神経痛の人は、硬めのマットレスで寝ることがおすすめです。硬めのマットレスでは、腰のカーブが自然に保たれます。そのため、腰に負担がかからず、快適に眠ることができます。また、寝返りを打つときにもスムーズに動けます。
体重を増やすこと
体重を増やすことも、坐骨神経痛の人がやってはいけないことです。体重が増えると、腰にかかる負担も増えます。そのため、坐骨神経痛の原因や悪化になります。特に、お腹周りの脂肪が多い場合は注意が必要です。お腹周りの脂肪は、姿勢を悪くしたり、内臓を圧迫したりします。
坐骨神経痛の人は、体重をコントロールすることが大切です。適正な体重を保つためには、バランスの良い食事や適度な運動を心がけましょう。特に、お腹周りの脂肪を減らすためには、糖質や油分の摂取を控えたり、有酸素運動を行ったりすることが効果的です。
坐骨神経痛をできるだけ早く治す方法
坐骨神経痛でやってはいけないことを避けるだけではなく、積極的に治す方法もあります。以下のような方法を試してみましょう。
身体や症状にあったストレッチを行うこと
ストレッチは、坐骨神経痛を治すための有効な方法です。ストレッチを行うと、筋肉がほぐれて血流が良くなります。その結果、神経の圧迫や炎症が改善されます。また、ストレッチは、姿勢を正すことや予防することにも役立ちます。
ストレッチを行うときは、身体や症状にあったものを選ぶことが大切です。無理なストレッチは逆効果になります。痛みの出ない範囲でゆっくりと行いましょう。以下のようなストレッチがおすすめです。
- 仰向けに寝て、両足を伸ばす。右足を曲げて膝を胸に近づける。左手で右膝を押さえて、右手で右足首を持つ。右足を左側に倒しながら、右手で右足首を引っ張る。10秒ほどキープして戻す。左足も同様に行う。
- 仰向けに寝て、両足を伸ばす。両手で頭の後ろを支える。上体を起こして、両膝に向かって背中を丸める。10秒ほどキープして戻す。
生活習慣を改善する
生活習慣の改善も、坐骨神経痛を治すための方法です。生活習慣が乱れると、身体のバランスが崩れて神経の障害が起こりやすくなります。以下のような生活習慣の改善がおすすめです。
- 睡眠時間や睡眠環境を整える
- 水分や栄養素の摂取量を増やす
- タバコやアルコールの摂取量を減らす
- ストレスや緊張を解消する
交通事故で坐骨神経痛になった場合の慰謝料について
交通事故で坐骨神経痛になった場合、相手方の過失があれば慰謝料を請求することができます。慰謝料は、身体的・精神的な苦痛や不利益に対する補償金です。交通事故で坐骨神経痛になった場合の慰謝料は、主に以下の二種類があります。
入通院慰謝料
入通院慰謝料とは、入院や通院による治療期間中に受けた苦痛や不利益に対する慰謝料です。入通院慰謝料は、治療期間と日額を掛け合わせて算出します。治療期間は、入院や通院の開始日から終了日までの日数です。日額は、症状の重さや治療の内容によって決まります。一般的に、坐骨神経痛の場合は、以下のような日額が適用されます。
- 重度:5,000円~7,000円
- 中度:4,000円~5,000円
- 軽度:3,000円~4,000円
例えば、交通事故で重度の坐骨神経痛になり、入院10日、通院90日の治療を受けた場合、入通院慰謝料は以下のようになります。
(5,000円×10日)+(5,000円×90日)=500,000円
後遺障害慰謝料
後遺障害慰謝料とは、治療が終わった後も残った障害に対する慰謝料です。後遺障害慰謝料は、障害の程度と基準額を掛け合わせて算出します。障害の程度は、厚生労働省が定めた後遺障害等級表に基づいて決まります。一般的に、坐骨神経痛の場合は、以下のような等級が適用されます。
- 1級:全身性の神経障害で歩行困難などの重度な障害がある場合
- 2級:片側性の神経障害で歩行困難などの中等度な障害がある場合
- 3級:片側性の神経障害で歩行困難ではないが、日常生活に支障がある場合
- 4級:片側性の神経障害で日常生活に支障はないが、運動能力に制限がある場合
- 5級:片側性の神経障害で運動能力に制限はないが、感覚異常や疼痛がある場合
基準額は、等級ごとに定められた金額です。一般的に、坐骨神経痛の場合は、以下のような基準額が適用されます。
- 1級:6,500,000円
- 2級:4,500,000円
- 3級:2,500,000円
- 4級:1,500,000円
- 5級:800,000円
例えば、交通事故で3級の坐骨神経痛になった場合、後遺障害慰謝料は以下のようになります。
(2,500,000円×100%)=2,500,000円
まとめ
この記事では、交通事故で坐骨神経痛になった場合のやってはいけないことと、できるだけ早く治す方法を詳しく解説しました。また、交通事故で坐骨神経痛になった場合の慰謝料についても紹介しました。以下にまとめます。
- 坐骨神経痛でやってはいけないことは、重いものを持つ、闇雲に動く、動かなさすぎる、柔らかすぎるマットレスで寝る、体重を増やすなどです。
- 坐骨神経痛をできるだけ早く治す方法は、身体や症状にあったストレッチを行う、生活習慣を改善するなどです。
- 交通事故で坐骨神経痛になった場合の慰謝料は、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料があります。入通院慰謝料は、治療期間と日額を掛け合わせて算出します。後遺障害慰謝料は、障害の程度と基準額を掛け合わせて算出します。
交通事故で坐骨神経痛になってしまった方は、この記事の内容を参考にしてください。あなたの症状が早く良くなることを願っています。