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    交通事故の治療費の支払いとその注意点

    2021.10.06
    交通事故の治療費の支払いとその注意点

    最終更新日 2021年10月7日

    交通事故で負傷すれば、被害者としては治療も受ける事になるでしょう。後遺症が残りそうな状態であれば、しばらくの間は病院に通い続けるのが一般的です。ですが被害者によっては、その治療費の支払いに関する不安感を抱えている事もあるのです。

    基本的には保険会社が支払ってくれますが、たまにスムーズに支払われないケースもあるので、注意が必要です。そこで今回は、治療費の支払いに関するポイントについて詳しく解説します。

    交通事故の後の治療費支払いと立て替え払い

    治療費は一旦は任意保険の会社が立て替え払いする

    交通事故の後に通院すれば、もちろん病院に治療費を支払う事になります。その治療費は、原則として加害者側の保険会社が支払う事になるのです。自動車の運転手は、たいてい任意保険に加入しています。その保険会社が、一旦は治療費を全額立て替える形になります。

    立て替えた後は、保険会社は自賠責にお金を請求しているのです。ただし自賠責には上限額があって、無制限に治療費が支払われる訳ではありません。それで後述の治療費打ち切りの話が切り出される訳です。

    任意保険で医療費が支払われない時は一旦立て替える

    ところが加害者によっては、保険でお金が支払われないケースもあるのです。例えば加害者が任意保険に加入していない時です。無保険であれば、加害者が治療費を全額支払うのは難しい事もあります。また上述の上限額に達した時も、任意保険の会社は支払ってくれない事があります。治療費打ち切りの話を切り出してくるケースが多いです。

    その場合どうするかというと、まず被害者がお金を立て替える事になります。「立て替え」ですから、後日に治療費は支払われるのです。ただし保険会社に領収書などを提出する事になるので、病院から発行される明細は保管しておく必要があります。

    治療費支払いで健康保険もしくは前払いを活用する

    交通事故の治療費は、実は健康保険も適用されます。治療内容は、全て自由診療になるとは限らないのです。もちろん健康保険であれば、自己負担は3割程度に抑えられます。

    また自賠責に申請して、前払いしてもらう方法もあるのです。もちろん自賠責の保険会社には証明書も提出する事になりますが、一旦は治療費を支払ってもらう事はできます。ただし下記のような上限額もあるので、注意が必要です。

    • 5万円
    • 20万円
    • 40万円

    上記のいずれかの上限額が適用されます。

    任意保険会社が支払ってくれる治療費とそうでない費用

    治療費として請求できる主な費用

    では、任意保険の会社は具体的にどのような費用を支払ってくれるかというと、下記の4点になります。

    • 医療費
    • 交通費
    • 付き添いの看護費
    • 雑費

    上記の1つ目の医療費は、診察料や入院費用などが該当します。

    そして2つ目の交通費は、病院に通院する時に支払ったバス代や電車代などのお金です。自家用車でも、ガソリン代は請求できます。ちなみに交通費は、一旦は被害者はお金を立て替えた上で、後日に交通費の明細書などを保険会社に郵送するのが一般的です。保険会社での事務処理が完了すれば、大体1ヶ月前後で交通費が支払われます。

    3点目の付き添いですが、被害者によっては歩くのも難しくなってしまう事もあるでしょう。その場合は誰か知人や家族などに看護してもらうケースが多いですが、通院看護費は日額2,000円支払われ、入院は日額4,000円支払われます。

    4点目ですが、入院生活での日用品に関する雑費も請求できるのです。病院でのテレビカードの料金も請求できます。

    整骨院での治療費は支払いが難しい事も

    逆に、請求できない費用もあります。例えば整骨院です。

    基本的に保険会社は、病院に入通院した分の費用のみ支払ってくれます。整骨院に対する費用は、支払いを拒否されてしまう事もあるので、注意が必要です。ただし病院が「接骨院での治療が必要」と判断していた時は、治療費の請求は可能です。ですから整骨院で治療を受けたいなら、まず病院に相談する必要があります。

    症状固定の後の治療費は支払われない

    ところで病院での治療を続けると、医師から「症状固定になります」と伝えられる事があります。症状固定とは、これ以上治療を続けても病状が良くならない状態です。

    注意すべきなのは、症状固定になった後の治療費は支払われません。任意保険会社からは支払われなくなるので、原則として被害者本人が負担する事になるのです。

    不要な治療費は支払われない

    それと任意保険は、「必要」と認められた治療費のみ支払われます。ですから過剰に高額な治療費などは、保険会社は支払いを拒否してくる事があります。もちろん不要な入院費用も、保険会社は支払いません。

    そして交通費です。わざわざ利用する必要もないのに高速道路で移動した時や、通院頻度があまりにも多すぎる時などは、交通費の支払いが難しいこともあります。

    治療費の支払いに関する主な注意点

    自覚症状がある時の治療費は支払われる

    治療費の支払いは、いくつか注意すべき点もあります。例えば自覚症状がある時です。

    病院では、病状を確認するために医療検査も行ってくれます。その検査で異状なしという結果が出た時でも、自覚症状を訴えてみると治療費が支払われる事もあるのです。医師としては自覚症状を考慮して、「診察する必要がある」と判断する事もあるからです。その場合の治療費も、任意保険会社に請求できます。

    治療費が120万円を超えた時は弁護士に相談

    それと自賠責の上限額も、注意が必要です。自賠責では、治療費の支払い上限額は120万円と定められています。それを超えた分は、任意保険会社が支払ってくれる訳です。

    120万円を超えそうな時になると、保険会社は治療費打ち切りの話を切り出してくることがあります。120万円を超えた分は、保険会社が支払う事になるからです。その際は、弁護士に相談するのが無難です。

    治療費の過失割合と無保険も要注意

    過失割合も要注意です。被害者の過失割合が大きいと、治療費は減額されます。例えば被害者の過失割合が20%の時は、治療費も80%ぐらいしか支払われません。

    また一番注意すべきなのは、加害者が保険に加入していない時です。加害者はなかなかお金を支払ってくれないので、裁判に至るケースもよくあります。ですが判決が出ても、加害者が無視してしまう事があるのです。加害者が動いてくれなければ、治療費も支払われません。その場合は、差し押さえなどの手続きを踏んで治療費を請求する事になります。

    上述の過失割合や加害者の対応に不満がある時などは、やはり弁護士に相談する方が良いでしょう。弁護士は過失割合に関する客観的な判断を下してくれますし、加害者との交渉も代行してくれるからです。

    まとめ

    交通事故の治療費は、基本的には加害者の任意保険の会社が支払ってくれます。もちろん治療費の明細やレシートなどを保険会社に渡して支払ってもらう事になりますが、内容によっては費用が支払われない事もあるので、注意が必要です。

    保険会社の治療費打ち切りも、注意を要するでしょう。治療費の支払いで困った時などは、基本的には弁護士に相談するのが無難です。交通事故に強い弁護士なら、的確なアドバイスも行ってくれます。