交通事故での身元確認!警察が来る前にやるべき事

最終更新日 2025年1月15日
交通事故が発生した場合、救急車や警察への連絡は必須です。しかし、緊急車両が現場に到着するまでにはある程度の時間を要します。その待機時間中に、あなたが優先的に行うべきことは、事故状況の記録と加害者の身元確認です。本記事では、警察到着前にあなたがすべきことを具体的に解説します。
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警察が到着するまでの行動:事故状況の記録
警察官が現場に到着すると、事故状況について詳細な聴取が行われます。聴取に備え、以下の点を中心に事故状況を記録しておきましょう。可能な限り、スマートフォンなどで現場写真や動画を撮影しておくことも非常に有効です。
記録すべき項目
- ブレーキを踏んだ位置
- 相手車両との接触地点
- 事故当時の自車と相手車両の位置関係
- 道路の状況(見通し、天候、路面状況など)
- 信号の状況(色、点灯状態など)
記録の具体的な方法
記録方法は、メモ、写真、動画の3つを組み合わせるのが理想です。メモには、事故発生時刻、場所、天候、路面状況、信号の色などを記述します。写真は、事故車両全体、損傷箇所、周囲の状況(道路標識、信号機など)を撮影します。動画は、事故の状況を説明しながら撮影すると、より分かりやすく記録できます。
記録する際の注意点
記録する際は、安全を最優先に行動してください。後続車に注意し、安全な場所に移動してから記録作業を行うようにしましょう。また、記録に夢中になりすぎて、負傷者の救護や二次災害の防止を怠らないように注意が必要です。
なぜ事故状況の記録が重要なのか?
事故状況の記録は、後の示談交渉において非常に重要になります。過失割合は、事故状況に基づいて決定され、受け取れる賠償金額に直接影響します。警察の実況見分に加え、あなたが記録した情報も重要な証拠となります。不確かな情報や曖昧な記憶に基づいて話してしまうと、不利な過失割合になる可能性もあるため、正確な記録を残しておくことが自身の身を守ることに繋がります。
過失割合とは?
過失割合とは、事故の責任が当事者間でどの程度あるのかを割合で表したものです。例えば、過失割合が7:3の場合、一方の責任が7割、もう一方の責任が3割となります。過失割合は、損害賠償額に大きく影響するため、非常に重要な要素となります。
警察が到着するまでの行動:加害者の身元確認
事故状況の記録と並行して、加害者の身元確認も行いましょう。これは、加害者の逃亡を防ぐため、そして後の示談交渉を円滑に進めるために重要です。
身元確認を行う理由
残念ながら、事故を起こして動揺し、現場から立ち去ってしまう加害者もいます。加害者の身元情報を把握しておくことで、そのような事態を防ぐことができます。また、後日、相手方の保険会社と連絡を取る際にも、身元情報が必要となります。
確認すべき項目
- 氏名
- 住所
- 連絡先(電話番号、メールアドレスなど)
- 運転免許証の番号
- 車両ナンバー
- 加入している保険会社名
- 保険証券番号
確認する際の注意点
相手に身元確認を求める際は、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。高圧的な態度を取ると、相手が警戒し、情報を教えてくれない可能性があります。また、相手が負傷している場合は、無理に聞き出そうとせず、救護を優先しましょう。
身元確認時の注意点
身元確認を行う上で、最も重要なことは自身の安全を確保することです。相手が負傷している場合や、自身が負傷している場合は、無理に身元確認を行うべきではありません。また、相手が身元確認に非協力的な場合、無理強いはせず、警察の到着を待ちましょう。感情的にならず、冷静に対応することが大切です。
警察到着前のその他の注意点
家族への連絡
警察や救急車への連絡後、家族に連絡したくなる気持ちは理解できますが、まずは現場での対応を優先しましょう。警察や救急隊から連絡が入る可能性もあるため、電話に出られる状態を保っておくことが重要です。家族への連絡は、現場での対応が落ち着いてからでも遅くありません。
現場での示談交渉
加害者から現場での示談を持ちかけられることがありますが、絶対に避けるべきです。事故直後は冷静な判断が難しく、後々後悔するような内容で示談してしまう可能性があります。また、その場で示談が成立したとしても、後から覆すことは原則として困難です。示談交渉は必ず保険会社や弁護士などの専門家を通して行うようにしましょう。専門家は、適切な賠償額の算定や、法的な手続きを適切に進めるためのサポートを提供してくれます。
示談を持ちかけられた場合の対応
もし加害者から示談を持ちかけられた場合は、「保険会社に任せています」とはっきりと伝えましょう。曖昧な返事をすると、相手に誤解を与える可能性があります。
証拠隠滅の阻止
加害者による証拠隠滅の可能性も考慮し、できる限り現場の状況を記録しておきましょう。具体的には、事故車両の位置、損傷箇所、周囲の状況などを写真や動画で記録しておくことが有効です。ただし、相手を刺激するような行為は避け、冷静に対応することが重要です。もし加害者が証拠隠滅を図っているように見えても、直接注意するのではなく、その状況を写真や動画で記録し、警察に報告するようにしましょう。
証拠隠滅の例
証拠隠滅の例としては、以下のような行為が考えられます。
- 事故車両を勝手に移動させる
- 事故現場の物を片付ける(散乱した部品、落下物など)
- 目撃者に口止めをする、または虚偽の証言を依頼する
- ドライブレコーダーの映像を消去する、または改ざんする
- 車の修理を急ぎ、損傷状況を分からなくする
- 警察への虚偽の報告をする
これらの行為は、証拠隠滅罪(刑法第104条)に該当する可能性があり、刑事責任を問われる場合があります。証拠隠滅罪は、「他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」と定めています。ここでいう「他人」には、共犯者以外の者が含まれます。つまり、事故の当事者自身が自分の刑事事件に関する証拠を隠滅した場合も、証拠隠滅罪が成立する可能性があります。例えば、飲酒運転の発覚を恐れてアルコールを飲んだり、証拠となる物を隠したりする行為は、証拠隠滅に該当する可能性があります。また、他人に証拠隠滅を依頼する行為も、教唆犯として罪に問われる可能性があります。
重要なのは、事故現場の状況は、客観的な証拠として後の調査に大きな影響を与えるということです。安易な行動は、自身にとって不利な状況を招くことになりかねません。冷静に行動し、証拠の保全に努めることが大切です。
まとめ
警察が到着する前にすべきことは、事故状況の記録と加害者の身元確認です。ただし、何よりも自身の安全確保を最優先に行動しましょう。冷静に対応し、適切な情報を記録することで、後の手続きをスムーズに進めることができます。また、現場での示談交渉は絶対に避け、証拠隠滅の兆候があれば記録に残し、警察に報告するようにしましょう。
注意:本記事は一般的な情報を提供するものであり、個々の状況には異なる要素が含まれる場合があります。具体的な対応については、警察、弁護士、保険会社などの専門家にご相談ください。